「重厚な木の家ではなく、とてもシンプルな家」「木に包まれて生活したい」…この二つの施主の希望は、ともすると矛盾してしまう内容だった。そこで「木箱の家」では壁や天井に全面的に杉板を使いながら柱や梁の組み方に着目し、木組みの間隔や大きさを揃える事で、見た目に軽やかでリズミカルな印象の家に設計。こうする事で壁全面に板倉の杉板を現しても威圧感無く、全体的にすっきりとした家になり、木の良さも引き出すことが出来た。更には障子の桟やキッチンなどの家具の造りも余分な線を出さないように設計し、バルコニーの手摺や窓格子には細かな間隔で木を使い、素材感と繊細さを出すように工夫した。
家族構成/夫婦、子供1人
敷地面積/217.61m²
建築面積/60.69m²
延べ床面積/94.39m²
構法/落し込み板壁構法(板倉構法) 2階建て
竣工/平成19年7月
設計者/山崎健治
施工/有限会社こころ木造建築研究所
【外部仕上げ】
屋根/ガルバリウム鋼板 横葺き
外壁/ガルバリウム鋼板 角波縦張り+杉赤身板 縦目透かし張り
外部建具/オリジナル木製建具(米ヒバ)+ 金属建具(YKK)
玄関引戸:ナラ材
【内部仕上げ】
天井/杉板張り
壁/落し込み板(杉本実板 厚30mm)現し+杉本実板張り 厚12mm
床板/杉本実板張り 厚30mm
内部建具/オリジナル木製建具(杉・米ヒバ)
【設備】
キッチン/オリジナルキッチン 天板:ステンレスヘアーライン
洗面/オリジナル洗面台 カウンター材:タモ 手洗器:TOTO
浴室/壁:サワラ本実板張り 天井:サワラ本実板張り
床:伊豆若草石張り 浴槽・水栓:TOTO 照明器具 DAIKO、KOIZUMI
|