
昨年秋に完成した『すてきな仲間の家』は、3名の60代保育士仲間が立ち上げたコミュニティースペースです。ひと昔前に比べ保育施設も様々なニーズに合わせて充実してきたように思いますが、入園前の親子が通える場所はまだ少なく、子供中心の生活の中でお母さん自身のケアが疎かになり、健康に影響してしまうこともあるようです。
家づくりや保育園などの社会福祉施設の設計を中心に行ってきた我々にとって、今回の依頼は今までの経験と技術を発揮する場としても、とても嬉しい内容でした。今回の施設は0歳〜2歳程度の子供とお母さんが利用し、子供はハイハイしたり寝転んだりします。お母さんも直接床に座ったり壁に触れたりして、素材を肌で感じる建物になることから、自然素材の床板や壁がふさわしいと思い“オクシズ材”の杉と桧材を選択しました。
敷地形状を見た時からホームベース型のプランをイメージし、天井の形状をギリギリまで悩んでいましたが、構造材である登り梁を放射円状に組み、扇状に広がる形状にしました。架構は複雑になりますが、共に家づくりを行っているココラボの大工チームであればと思い、チャレンジしました。
『すてきな仲間の家』が完成し、1階は「おやこカフェとことこ」として運用が始まりました。SNSを通じて広がり予約がいっぱいだそうです。人気の理由はいろいろありますが、スタッフの暖かさや木の温もりを感じることができる施設です。











